5800系105ブレーキキャリパーの分解整備
よく聞きますよね。
「ブレーキはケチるな」
ほんそれ。
ケチっちゃだめ。
完成車でもシマノが高いからと別メーカーのブレーキキャリパーつけてること多いですよね。
んで大抵マジで効かないブレーキ。
乗ってる側は慣れちゃったりしてることあるけど、あれ効きが悪いっていうのを何とか認識してほしいなって思います。
そしてブレーキのアップグレードで真っ先にあがるグレード。
105のブレーキキャリパー。
僕もブレーキ強化で聞かれたら105を勧めます。
世代は5800系以降。
予算次第でアルテグラも。
いけるならいっちゃえデュラエース。後悔はしない。
でもなんで5800系以降のキャリパーなのか。
デュアルピボットキャリパーだから!!
デュアルピボットキャリパーって何ぞやって説明はこの後にします。
...ケチっちゃいけないとはいえ、高いモノは高い。
どうするかと言えば中古ですよね。
5800系のブレーキキャリパーは過去に3回中古で買ってます。
そしてどのキャリパーも訴えかけてきました。
「メンテしてえええええええええええええ!!!!」
そう、5800系は2014年デビューなのでかれこれ7年。
しかもデュアルピボットキャリパーならではの理由もあり、メンテしないとまずいキャリパーで市場はいっぱいです。
また、デュアルピボットキャリパー採用のキャリパーをすでにご利用の方は、機会があったらマシンからブレーキをとって、手で動かしてみて動かしてみてください。
ゴリゴリやじょりじょりの感覚があったら要注意です。
※今回ここではブレーキの分解整備を紹介しますが、自分でいじるのは自己責任でお願いします。
キャリパーの分解
今回はシルバーの5800系キャリパーを用意しました。
こちら某フリマサイトにて脅威の4400円。
見つけた瞬間買いました。
特にシルバーの5800系キャリパーは玉数が少なかったり、需要がニッチなので相場がブラックに比べて500~1000円高い...
さらにこの個体はブレーキシューもこのまま使えるくらい残っています。
なので今回4400円で買えたのは本当に幸運でした。
ってなわけで分解を始めていきます。
1.キャリパーを分解
まずは一番大きいキャリパーのアームから外していきます。
後ろのナットを外してからボルトを外します。
そしてここが注意!!
ボルトを外すとスプリングの反動でフレーム取り付け側の基盤が一気に持ち上がります!
そしてその時にベアリングが吹っ飛び、中の1mmもないボールがショットガンのように飛んで、二度と見つからないってケースが多発。
なので、キャリパーをこのようにがっしり掴んで基盤が一気に持ち上がるのを防ぎます。
基盤はこのようにして持ち上がってきます。
ベアリング吹っ飛ばして使えなくなるのはもったいないので気を付けましょう。
アームが外れました。
このまま残ったアームも外しましょう。
もうスプリングの反動で吹っ飛ぶことはないのでご安心を。
さっきのようにナットを外し、ボルトを抜きます。
これでメンテナンスの準備は完了です。
2.メンテのキモになるパーツ
1.ローラーの接触部分
デュアルピボットキャリパーがゴリゴリな動きになる一番の原因はこのローラーの接触部分。
このように汚れています。
これじゃあゴリゴリにもなります。
しっかりと拭き取りましょう。
パーツクリーナー吹きかけて拭けば綺麗になります。
あとは薄ーくグリスを塗っときましょう。
2.2個あるベアリング
デュアルピボットキャリパーがなぜメンテが重要なのか。
メンテ必須のベアリングが2個あるから!
見ての通りもうヤバそうなベアリングです。
あ、ちなみにこのパーツの正式名称は「ball retainer unit」というらしいのですが、今回はベアリングで呼称を統一させていただきます。
デュアルピボットキャリパーはシングルピボットと可動軸の位置が違います。
こちらはシングルピボットキャリパーの5600系105です。
可動軸は左と中央の二か所です。
そしてベアリングは左一か所のみです。
対してデュアルピボットキャリパーは可動軸が左右一か所ずつあります。
そしてそれぞれの可動軸に一個ずつのベアリングがあるわけです。
さあ、ベアリングを開けていきましょう。
うわーひどい。
と思いましたが、まだマシっちゃマシです。
もっとやばいの見たことある。
ベアリングの球は12個です。
マジで無くしやすいので気を付けてください。
これもパーツクリーナーでふきふきしましょう。
だいぶマシになりました。
ただここはいくらきれいにしても必ず水が入り込んできます。
グリスを塗り込んどきましょう。
このグリス安いのに、自転車が潰れるかグリスを使い切るかってレベルの量が入ってます。
2個目のベアリングも同じ要領でメンテしましょう。
グリスアップを終えて、元に戻して完了です。
3.組みなおし
メンテも終わったのでキャリパーを組みなおします。
基本は分解の逆の動作です。
まずはこのユニットを組みつけます。
使うボルトは短い方です。
注意するのはキャリパーのスプリングの位置です。
スプリングのかかり、はめる穴を気を付けましょう。
ちなみにスプリングに隠れていますが、ベアリングを通してあります。
入れ忘れに気を付けてください。
次にこの大きいアームの取りつけです。
ベアリングを通してから組みましょう。
使うボルトは長い方です。
これであとはナットを付けて終わりです。
締めるときにボルトも共回りしてしまうので、六角レンチで固定しながら回しましょう。
おわり
こんな感じで終わりです。
5800系キャリパーは良く効くブレーキキャリパーです。
シングルピボットのtektro製キャリパーや5600系105キャリパーなどを使ったことがありますが、やはり5800系105とは一線を画します。
そんな高性能キャリパーの性能はフルで使いたいと思いませんか。
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